実は、僕は禁煙者(嫌煙なのに喫煙者)です。
タバコは吸えます。
ただ、禁煙にはかなりの自信があるので、
僕がタバコを吸わない人だと思ってる人も周りには多いのです(家族も含めて)。
僕にとってタバコはどうしてもストレスが溜まってきたときに、
こっそりと購入して、ひっそりとたしなむというのが基本的な付き合いでした。

ここまで読んだ人は、ある人(一般的な方)は「浅田(仮名)ってタバコ吸うの?!」と驚き、
またある人(地元の友達)は「浅田(仮名)がまた禁煙(笑)?!」と嘲笑したかもしれません。

ともあれ、僕は吸うときは吸う男だったのです。
喫煙パターンは、重度のストレスが溜まったときに喫煙し、
その喫煙ペースはチェーンスモーカー並み。
そして、しばらく経つと持病の喘息(ぜんそく)が悪化したり、ストレスを感じなくなって、
「タバコなんてクソくらえだ!」と地元の友人に宣言して禁煙に入ります。
喫煙期よりも禁煙期の方が相対的にかなり長いので、
自分としては「禁煙はいつでも出来る」とタカをくくってきたのです。

そのバランスが崩れたのが、社会人1年目も終わりに差し掛かっていた頃。
ストレスに負けて喫煙期間が長くなり、喘息も悪化。体のバランスも崩れたということです。
そして、いざ本気で完全禁煙(絶煙とでもいうのでしょうか)に挑戦し始めたのもこの頃からです。
ただ、証券マンとして働く中で、ストレスが減ることはありえませんでした。
そういえば、世に「禁煙」という言葉はありふれていますが、
「絶煙」のように生涯禁煙に相当する言葉はほとんど聞きません。
なぜなら、それほど禁煙を生涯貫くことは難しいから。
 禁煙は小太りさんのダイエット。
 酒好きの禁酒。
 政治家の汚職。
それらに匹敵するか、それ以上に厳しいものだと、身をもって認識するようになりました。

タバコの成分的な依存性。タバコの手軽さと身近さ。タバコの広告の多さ。
僕はメンソール(ミント)のタバコを吸うので、
メンソールタバコのコカコーラを想起させるような爽やかな広告を見ると、
こんな爽やかなものを吸って何が悪いのかと思えてきてしまうのです。
マルメン*なんてのは爽やかな好青年の面をかぶったペテン師のようなもんです。
*マルボロメンソールライトの略

長くなってきました(相変わらず)。
タイトルに戻ると、僕は現在アメリカにいて、禁煙生活を営んでいます。
喘息もかなりマイルドになってきてます。
あ、ちなみに、僕の喘息は咳きこむタイプで、
発作が起こると世紀末級の咳と痰(タン)が10~20分ほど続きます。
世紀末級ですよ。分かりやすくいうと、ものすごくわざとらしく大げさに咳をしている感じです。
まあ、そんな咳や突然の胸の痛みや平時の痰のからみもほとんどない生活に、
感謝する日々です。
それでも、日本に戻り名古屋で一人暮らしを始めれば(来年3月末より)、
また禁煙が破られる日が来るのではないかと、一抹の不安は常にありますが。

そんな僕に最近起こったショッキングな出来事がありました。
こっち(アメリカ)で頑張っている日本人の知り合いが、
米国に来てからマリファナ(マリワナと発音)を吸ったことがあると言うのです。
しかも、顔色を変える僕を見てその人は「マリワナはこっちでも一応違法だけど、
タバコや酒よりも心身への影響が少ないってのが常識だ」と説明を始めたのです。
もちろん、それは海外の開放感と好奇心による単発的なものでした。
その人には、今後マリワナを吸うようになるなら縁を切りますと丁寧に伝えました。
一般的な日本人の感覚を持つ僕は、ドラッグには生理的に拒絶反応を起こします。
ドラッグを作る人、売る人、買う人、使う人、全てが別世界の変人です。
確かに、海外ではドラッグ(特にマリワナ)は身近なようです。
でも、そんなことは関係なく薬に快楽を求める行為そのものに虫唾が走るのです。

とはいえ、本当にマリワナが害(違法性を含め)の少ないものなのか、
調べる必要があると感じました。で、調べました。
うん。確かにタバコよりも健康被害・依存性はずっと少なく、
アルコールよりも興奮度・アグレッシブ度は少ない。
要は、依存性や健康被害も少なく(タバコに比べ)、使用感もまったりする程度とのこと。
法律上は、アメリカやヨーロッパでは刑は罰金刑程度で、
少量の使用や保持は合法な国や地域もあるようです。
つまり、基本的には違法ですが、日本のように「大麻取締法違反」で重罪、
という国はほとんどないようです。
法律的には、日本が異常なまでに厳しいと言えるのかも知れません。

と、これを読んでいると、「ひょっとして浅田(仮名)はマリワナに心を許し始めているんじゃないか?」と感じる方がいるのかもしれません。
それは全くないです。
むしろ、調べていても嫌悪感が一層増してきたくらいですから。
やはり、マリワナの最大の問題点は、ヘロインやコカインなどの強力なドラッグへの入り口(ゲートウェイ)になっていることかもしれません。
「マリワナはやっているけど、それ以上は絶対にありえない」となる根拠も整合性もないのです。
薬に快楽を求めるような弱い人は、破滅の坂道を転がる可能性が極めて高いと思います。
だから、僕の友達にはそんな人はいらない。
それが結論です。

さて、このことをきっかけとして、ある大きな疑問が湧いてきました。
マリワナが違法なのに、なぜ成人のタバコは合法なのか。
芸能人が大麻取締法違反で逮捕されたとなればスキャンダルなのに、
なんでタバコはありなんでしょうか。
そもそもタバコの依存性は死ぬほど高くて、残念ながら一度スモーカーになった人は、
8割~9割が一生喫煙者です。
その依存性は麻薬の中で最高の依存性を持つヘロインに匹敵するらしいです。
なので、医療的には禁煙=重度の薬物依存症からの治療として見なされます。
しかも、健康被害は確実で、子どもでも毒性を認識しています。
なのに、なぜ成人の喫煙は合法なのか?
理由はいろいろあるのでしょうが(税収とか)、
ともあれ、僕の中ではタバコをドラッグと同列に並べない限り、
この疑問は解決しないようです。

畢竟(ひっきょう:つまりの意)、タバコは大麻以下
そして、永遠に禁煙をする意志が生まれないという人とは縁を切る。
ということです。
これは正直辛いことです。
親友の約半数が喫煙者ですし、僕自身も喫煙者です。
最悪、上島・亮・川村・マー坊・八ちゃん(以上は全て仮名)という最高レベルの親友達と
サヨウナラということなのです。
でも、そのくらいに本気です。
ドラッグのように初めて手を出してしまったというケースならば、
「今回だけは見逃すけれど、次に使ったら残念だけどお前とは縁を切るよ。」
と言う台詞も使えます(過去2回この台詞を使い、2人ともドラッグと縁を切ってくれました)。
ただ、長年、合法とされているタバコと付き合ってきて、
完全に依存している(かつ正当化している)喫煙者を同じように突き放すのは理不尽かもしれません。
しかも、僕自身もタバコを完全に絶つことが出来たわけではないのですから。
地元に帰ったら、タバコを吸わない親友と相談しようと思ってます。
俺も、もっと意思を強く持って、必ずタバコの薬物依存から完全に脱却します。
通常の禁煙プログラムの1年後の成功率は5~10%しかありません。
しかもタバコは1年くらい我慢できたからといって、禁煙成功とは言えません。
禁煙してから20年経っても身体がタバコを覚えていると聞きました。
さらに、求めればどこででも買えますし、映画の俳優もスパスパ吸ってます。
そんな危険性を百も承知した上で、
1年以内に完全禁煙を必ず達成します。

タバコ吸ってない人から見れば、何をそんな大げさにと思われると思いますが、
人生からタバコを完全に消し去るというのは、意外に難しいものなのです。
もし禁煙失敗なら禁煙達成するまで丸坊主にします。

そして、禁煙を達成してから、
喫煙者を少しずつ排除します☆